2月16日の夕方、シガー ロスのコンサートへ


コンサートは、会場が暗くなってからこっそり靴を脱いで足をだらんとさせて、目を閉じて、浸ってきました。この感じを持ち帰りたかったので、終演後に座席で耳栓をして、できるだけほかの人の会話が聴こえないようにして帰ってきました。
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この日はコンサートの前にひとつ展覧会に行くつもりだったのだけど、ちょっと疲れてて後日にすることにして、早めに会場の最寄り駅(国際展示場)へ降りることにしました。時間もあったので海の見える方へてくてく歩いて、水の広場公園のベンチでぼーっとしたりもしました。
シガー ロス来日公演のアーカイブを検索すると、会場に港が近いところが多いような気がします。それは、ここではない何処かへと開かれている場所であるようにも感じます。
オフィシャルサイトで今回のツアーがほぼ1年をかけて世界中を巡ることも知って、移動すること、彼らの音楽の中に旅が含まれていることを感じました。そういえば、僕にとって開演を待っていた時の感覚は、国際線の搭乗ゲート前で過ごす、空港でのあの時間に似ています。そこがもう国内ではないということも含めて、何かざわざわしている感じです。
演奏する場所のこと。僕にとっては絵を展示する空間を考えることに通じています。
3年前のレディー ガガの来日公演がベルーナドーム(西武球場ドーム)であったことも、ふと思い出しました。ここは西武池袋線西所沢駅からの支線の終点で、自然に囲まれています。あまたある開催候補地のなかでアジア唯一の会場がここであったことに、なにか感じ入るものがありました。
