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透明水彩でグレーを出す練習。
いくつかの習作をして片付けたときに、ドライヤー代わりの布団乾燥機のノズルが同じ色味であることに気が付いたところ。



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挿画の一頁。
基準となるグレーが定まって、ようやく少しずつ描き進められるようになりました。

まだまだ先は長いけど。




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2月6日。岡安圭子さんの朗読会にて

今年の朗読会は定員を少なく、そして岡安さんが座席の後方から語り掛けてくださるかたちで行われました。私たちはいわば背中で、岡安さんの朗読を聴いています。
蜜蠟キャンドルの明かりだけで照らされた会場で「銀河鉄道の夜」のいくつかの断片を聴いていると、これはおそらくは小さかった時の、寝る前の読み聞かせに近い感覚かもしれないと思いました。
年に一度、この場で会える方々とのつかの間のおしゃべりも、貴重なひと時でした。



Bricolage

挿画のための細かい仕事が続いているので、描くスピードが落ちてきているのが自分でもわかります。
そういう時は身の回りのものをちょっと手直ししたりします。

描き損じの木枠を組み直しています。だいぶ年月の経った木枠ですが、しっかりと乾燥しているし、いい杉材です。僕は寸法の違う木枠をあちこちから組み合わせて使うので、角の組み合わせが良くない場合があります。そういう時は隙間を端材で埋めたり、出っ張りはカンナで削ったりします。
釘穴の跡は爪楊枝をトンカチで打ち込んでいきます。(釘穴が残っていると、カンヴァスを貼りなおすときにすこっ、となってしまうんです。)まず爪楊枝の頭を折ってから、とんとん、ポキッ。とんとん、ポキッ…、とリズムよく繰り返します。短くなったら新しい爪楊枝からもう一度。

これが結構気分転換になってくれます。
このあと、木枠にアンティークリネンを使ったカンヴァスを貼ります。




フーカスグリーンとペインズグレー

「この2色があれば、大抵のもんは描けるんだ。」

学生時代の恩師、松本英一郎先生の言葉です。

大学の倉庫にずっと遺されていた、デッドストックの高級水彩筆をたくさん持ち帰らせていただいたことがきっかけとなって、学生の頃に使っていた透明水彩絵具を引っ張り出して、おそるおそる手を動かしています。
ハーネミューレを銅版画のやりかたと同じように水に浸して、吸い取り紙で吸わせた後、水張りをします。その半濡れの状態で色をのせてみます。
ちょうどアトリエの大家さんから頂いていた、ゆずとリンゴがモチーフです。

松本先生に言われそうな感じで言葉にすると、まぁ、へったくそなもんです。



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ところざわサクラタウン

僕にとっては地元過ぎて、あまり気にしていなかったのだけれど…。
行ってみると広かったです。
この場所の20年後の風景を想像しながら、敷地内を散策しました。



時計回りと反時計回り

『天使の舞いおりるところ』辻 佐保子 岩波書店, 1990

古代ギリシャからイタリアを抜けてフランスへ。西洋美術史概論で習う歴史の流れを地図の上から眺めたときに、これが時計回りの動きのようだとすると、コンスタンティノープルから現在の東欧、そして欧州方面へと仕事を求めて移動工房のような形態をなしていたとされる画工や大工たちの姿。たとえばベネツィアのサンマルコ寺院の意匠などへと結びついたような、これらの流れを逆時計回りとみることができたとしたら。

そんなことを考えさせてくれた本です。



垂直と水平

『色彩の表記』アルバート・H・マンセル著 日高杏子訳 みすず書房, 2009年

彼の提唱した色の物差しは、子供向けに考えられたものでもあるという。これは日本色彩学会の先生方から教えていただいた逸話です。

マンセルによる色立体の概念は、垂直軸に明度(Value)、水平面には色相(Hue)をおく。その水平の広がりに彩度(Chroma)をもつ空間として表します。Valueの頭文字Vが垂直(Vertical)で、HueのHがHorizontal、ChromaのCを中心からの広がり(Centre)として、フレミングの右手の法則みたいに、子供たちへわかりやすく理解できるようにマンセルが意図したとされています。彼が明度をあらわす単語として「Tone」という言葉を選ばなかったのは、頭文字がTでは都合が悪かったからではないか、と推測されているそうです。
ちなみに美術の教科書でよく見かける色相環は、現在は12色のものが一般的ですが、彼の色相環では10色として考えられていました。10色であれば子供たちが両手の指で色を数えることができるから、なのだそうです。