ブコヴィナ地方の修道院群を再訪しました。
宿のご主人Andreiさんが車の運転とガイドを務めてくださいます。娘さんで共同経営者のAlinaさんも同乗くださって、彼のルーマニア語をAlinaさんが私にもわかるように平易な英語で通訳してくださいました。
写真はフモール修道院の壁画で、画家トーマの手によると伝わっているフレスコ画の部分です。中央に描かれた人物は画家自身を描いたものだと伝えられているそうです。

"Blue over gray"と、Alinaさんが教えてくださいました。この地方のフレスコ画法における、青色の特徴を表したひとことです。大野彩氏の著書「フレスコ画への招待」のなかにも、ルーマニアのフレスコ画の青色について解説されている箇所があります。本来はフレスコ画には向いていない青の顔料をしっかりと壁面へ定着させる技術があったのだそうです。この画法も、その青に独特の色味を帯びさせている理由のひとつかもしれません。

青色の表情は修道院ごとに違いがあります。あります、といっても、各種のガイドブックからそのことを知っているだけで、僕はそれらの差異に意識的になることは無かったのですが、その地その地で調達できる材料によっても、色調に僅かな違いをもたらすことはあり得るのではないかと、なんとなく想像しています。
宮廷画家トーマ(Toma din Suceava)のことをウェブで調べる限りにおいては、赤みを帯びた温かみのある色調が特徴と記載されています。Andreiさんによると、ここフモール修道院から大きくは離れていないモルドヴィツァ修道院でもトーマは仕事をしただろうと、お話になっています。こちらの修道院はたしかに、赤みを帯びた青が印象的です。
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