時計回りと反時計回り

『天使の舞いおりるところ』辻 佐保子 岩波書店, 1990

古代ギリシャからイタリアを抜けてフランスへ。西洋美術史概論で習う歴史の流れを地図の上から眺めたときに、これが時計回りの動きのようだとすると、コンスタンティノープルから現在の東欧、そして欧州方面へと仕事を求めて移動工房のような形態をなしていたとされる画工や大工たちの姿。たとえばベネツィアのサンマルコ寺院の意匠などへと結びついたような、これらの流れを逆時計回りとみることができたとしたら。

そんなことを考えさせてくれた本です。



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