10月17日
シス書店「シュルレアリスム宣言100年」展へ

この展覧会に寄せられた巌谷國士氏の文章に惹かれて、リーフレットを買い求めて帰宅しました。
氏の翻訳による岩波文庫版『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』は、今も僕の本棚のすぐ手の届くところに並んでいます。

《 読者が「自らに由る」ことを前提に、与えられた通念や常識や、教条や戒律や、さまざまな同調圧力から自由になろうとしている場合にこそ、この特異な宣言と小話集との合成本は、生き生きとした自由の書になるのだろう。》

そう、どれだけこの本に力をもらったことだろう。(僕にとってシュルレアリスムというのは、けして独特な表現手法の芸術のことじゃなくて、当たり前のことを当たり前にやるんだという、心意気です。)
このリーフレットから、それがアンドレ・ブルトンの言葉であるとともに、巌谷國士氏の眼差しでもあることに気づかされて、大変に感じ入りました。